漂流教室。 - 2005年11月18日(金) 東京に出て来たばかりの時、 私はタクシーの運転手さんが無口でつっけんどんであることに 大変驚いた。 いろんな人がいて、いちいち相手もしていられないのだろうが、 それまで住んでいた新潟の運転手さんはどの人も 気さくだったから、大都会の洗礼を受けたような気になったものだ。 先日、久しぶりにタクシーに乗った。 下町だからだろうか、運転手さんは珍しくおしゃべりで、 後ろにいる私にたびたび声をかけてきた。 いろんな話をしたが、その中でも盛り上がったのが景気問題である。 タクシー業界は景気の波を受けやすい職業。 私は年のころなら50ちょいのおじさんに聞いてみた。 「どうですか?タクシーの景気は」 「悪いね〜」 「でも、回復傾向なんですよね」 「いや〜、ぜんぜん実感ないね。どこの話かと思うね」 そういえば、昔、「漂流教室」という漫画があった。 ある日突然、学校ごと丸々、生徒と先生もろ共、荒涼とした異世界に ワープしてしまう、という物語だ。 先週、税制調査会が「定率減税」の全廃の方針を決めた。 景気が昨秋よりも良いとの認識のもとに、そうなるんだそうだ。 つまり、景気はいいのである。 私や夫の伺い知れないどこかで。 我が家が「漂流教室」かよ。 おしまい。 ...
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