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沙夜



 シャンパンカラーのキラキラ

翌土曜日、某テーマパークへ。
日中、楽しく過ごし、あっという間に夕方になって。
その頃にはもう、ネックレスのことは諦めてた。


今から買いに行こうか?

えっ?いいの?


びっくり。
だって、また電車に乗ったり、歩き回らなくちゃいけないのに。


今までだったら有り得ない〜。 有り得ない〜。
これもぶっちゃけ効果?
(それとも、何も買わないと後で怖いから?)









軽い夕食をとりながら、私は買ってもらったネックレスをつけた。


どう?

いいね。似合うよ。

ありがとう。
嬉しいっ。


沙夜が喜んでくれたら、僕も嬉しいよ。


その後も彼は何度か、私や、私の首元をじっと見つめては、微笑んだ。


私が「ん?」って訊くと
似合うとか、可愛いとか、キレイ(ネックレスが、だけど)とかのセリフを
それはそれは嬉しそうに言った。


彼に、こんなに褒め言葉を言われたのは、初めて(笑)


それから別れ際まで、二人して、にこにこしまくりだった気がする。


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ははは。そうだね。



2003年09月30日(火)



 私の中から零れてしまった何か。

はい。プレゼント!


彼に、パンツとベルトを渡した。


わーっ、ありがとうね。

……ごめんね〜。
貰うだけで、こっちは何も無くて。



え、無いの?


がびーん。


でも彼は忘れてた訳じゃなくて。
ちゃんと用意してくれてた。
諸事情があって、今日持ってくるのには間に合わなかったけど。


仕方ないって思いながらも、楽しみにしていた気持ちの方が強すぎた。
着ていた服も、あのネックレスが似合うだろうな〜って考えながら
選んだものだった。
パッと気持ちが切り替えられそうになかった。


首がサビシイよ〜なんてぐずぐず言ってたら、そのうち彼の方が
私よりも凹んでしまった。










お盆休みに色々あって。
その後、私は今までのように彼に甘えるのはやめようって思った。
自分が傷付かないように。


でも、それじゃダメだった。
私の中から、ぽろぽろと何かが零れていく。


だから、自分の気持ちをぶつけて。
彼の気持ちも聞いて。


その時、改めて思った。

私が思うより、彼は私の気持ちが分かっているし
彼が思うより、私は彼の気持ちが分かっているってこと。
そして、
分かっていても、出来ないことがあるってこと。


傷付いてもいいから、もう一度甘えてみようかな。


あのネックレスの、真っ赤なハートのモチーフが、
私の中から零れてしまった何かを、拾い集めてくれる気がした。










ね。明日、違うの買ってくれる?


あのネックレスの代わりに?


ううん。アレはアレ。
別っこに(笑)



ひぇ〜。


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あ、逆?



2003年09月29日(月)



 ネックレス!ネックレス!

一目惚れした可愛いネックレスがあって、私はそれをおねだりした。


じゃ、クリスマスプレゼントにね〜。


えー、限定品だから売り切れちゃうかもしれな〜い。


んーー。
給料日まで待って。



給料日まで待ったら買ってくれるの?
期待しちゃうよ? しちゃうよ?



うん、いいよ。


わーい!!


この時は電話だったし、私は飲みながらで、酔った勢いもあって。
ひゃーっ、私、おねだりしちゃったよ〜、なーんて思いながら
彼のことだから、多分、会う時までに用意して
持ってきてくれるだろうって考えた。


で。
私も彼にパンツ(下着)とベルトを買って、
プレゼント交換しよ〜♪って当日を楽しみにしてた。


といっても、これは私が勝手に楽しみにしていただけの話。
その後ネックレスの話題は出なかったし、もし彼が持参してなくても
私からは何も言わないつもりだった。(あくまでもつもり)



テーマパーク・デートの前夜、食事する為に駅で待ち合わせた。


果たして彼は。


どきどき。


わくわく。
















手ぶら。(オイ

(正確には、小さなセカンドバッグのみ)



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+++ 私信、そして、ひとりごと+++

1年前…。
覚えてくれていたんですね。


なんとなく、最近はお声が掛けづらくなってしまって、
今ではただ日記を拝見するばかりだけど。
でも、ずーっと気になっているというか、時折、大丈夫なのかな
どうしているのかなと思ったりしています。


なんだろう。まるで昔の恋人を遠くで見守っているような……
ちょっと違うかもしれないけど、そんな感覚にも似た想い。



恋、してますか?


恋する人の数だけ、恋愛のカタチがあって、どれが正しいなんて
ないんでしょうね。


今している恋が、誰にとっても一番の恋なのでしょうから。




2003年09月28日(日)



 わがまま、あーんど、おねだり。

心配してた体調もなんとかなって、予定通りデート。
以前から私が「行きたい」って言ってた所に連れてってもらった。
一応、テーマパーク!!(かなりマイナーだけど)


この日。
雲ひとつない空はとても青く、風は爽やかで心地良い。
ああ。なんて、シンプルな幸福感。


到着した時は、元気に はしゃいでたけど、徐々に気温が上昇してきちゃうし、
坂が多くて歩き疲れちゃうし、ランチでビール飲んだら
酔っ払ってへろへろになっちゃうしで、後半かなりきつかった。


楽よりも、苦の方が多かったかな(笑)
でもね、もぅ、来た!ってだけで私は満足しちゃってた。
彼も「疲れたけど、楽しかったね」って…。


けど最初は…っていうか、本当は、あまり乗り気じゃなかったのかもなぁ。
私が何度か、『行きたい行きたい』って言うものだから、
連れてってくれたんだと思う。
……多分。


ごめんね。でも、ありがとう。嬉しかったデス。




実は、今回のデートでは、他にもおねだりしてたことがあって……。


どちらかというと私は、男の人に可愛い「わがまま」言ったり、
あれ買ってこれ買ってと「おねだり」するのは苦手。甘えベタ。


だけど男性って、好意を持ってる女性から甘えられたりするの、
悪い気はしないようで。
実際、「わがまま言って欲しい」というセリフも何度か耳にしたし。
わがままと言っても、もちろん“可愛いわがまま”限定なんだろうけど。
(それが難しい)


私はバカ正直に、言われたことを額面通り受け止めてしまう方なので、
「わがまま言っていいよ」「おねだりしてもいいよ」って言われると
本当に?って信じちゃう。


言ってもいいよ〜。
おねだりしてして。


本当〜!?
ホントにホント?


うん。本当だよ〜。


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2003年09月27日(土)



 1ヶ月ぶりなのに、かぜっぴきデート。

数日前、彼が風邪をひいてしまった。
「もうすぐデートなのに、だめじゃーん」なんて言ってたら
それに続くように、私も体調を崩してしまった。


ムカムカして気持ち悪い。


つわり?


……だったらどうしよう。


Hしてないのに?


あ、そうだった(笑)


その後、だるだる→咳→微熱ときて、
今は頭がぼわーっというか、ふわふわーっとしてる感じ。



今日明日のデート、大丈夫かな。


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控えることにしよう。




2003年09月26日(金)



 100回の「大好き」より、1回の「優しい瞳」。

電話とメールだけの毎日なら、ケンカすることもなく平和だ。
表情、見えないしね。
いいよ〜♪って言いながら、実はうんざりした顔してても
わからないしね。(こ、こわー)


「百聞は一見に如かず」という言葉があるけれど
聴覚より視覚の方が、より真実を伝えるものなんだろう。
そして、より記憶に残る。


誰かに何かヒドイことを言われ、その言葉自体にも傷付くけど
その時の相手の冷酷な表情を見て、更に深く傷付く。


目に焼き付いて離れない、冷たい瞳。瞳。瞳。







なんだか寂しい。


どうして、こんなに離れているんだろう。
どうして、会いたい時にすぐ会えないんだろう。


今までこんなこと、考えたことなかったのに……。
どうしてだろう。


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週末、会えるのかなぁ。



2003年09月23日(火)



 ぶっちゃけた。

電話がかかってくる少し前に、ビールの缶を開けた。
15分もすると、良い感じに酔いが廻ってきた。



今日は、飲んでるの。


珍しいね。
酔ってるの?



ふふふ。酔ってまーす。
また昨日みたいになったら、嫌だな〜と思って。



でもさ、飲まなきゃ僕と電話出来ないようじゃ、そっちのが問題だよ。


ん、そういう訳じゃないけど……飲みたい気分だったのっ。



それから私は、本音モードで言いたいことを全部(100%とはいかないまでも)
ぶっちゃけた。


嫌なことは嫌だと伝えた。


・・・・・・・・・・・


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2003年09月15日(月)



 黙っているのは、聴こえないからじゃない。

もしもし? 聴こえてる?

……聴こえてるよ。


そしてまた沈黙。


もしもし?

うん。聴こえてる。

黙ってるからさー。


黙っているのは、聴こえないからじゃない。
言葉が出てこないからだ。
彼はそのことに気がついているのか、いないのか。


重い空気に耐え切れず、早々に電話を終わらせた。



それからしばらくして布団に入った途端、
(私ったら、なんてヒドイ態度をとってしまったんだろう)と
自分のしたことが悔やまれて、慌てて彼の携帯にメールした。


『さっきは、態度最悪でごめんなさい』


返事はすぐに来た。


『ううん、大丈夫だよ〜』


本当は全然大丈夫じゃないのかもしれないけど…。良かった。
いつまでもぐじぐじしてないで、明るくいかなくては。
このままじゃ、ホントに彼に嫌われちゃうよー。


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2003年09月14日(日)



 もう傷付きたくない

もう傷付きたくない。
人の顔色を伺ってビクビクするのは嫌だ。


だから彼に対して心を閉ざし、甘えるのをやめた。
すると傷付かないかわりに、気持ちはどんどん冷めていくのだった。


表面的にはそれほど変わらなかっただろう。
ただ、Hくんのメールを読む度に、幸せなそうな二人が羨ましくなり
そのうちメールの返事が書けなくなってしまった。










彼に問われて、ひとつ話してしまうと、それまで言えずにいたことが
堰を切ったように次から次へと溢れ出した。


彼は「話してくれてありがとう」と言った。
私はすっきりするどころか、ひどい自己嫌悪に陥り、話したことを後悔した。


「ごめんなさい」


泣きながら、やっとの思いでそれだけ言うと
私は電話を切った。



2003年09月13日(土)



 噂をすれば、なんとやら。ご本人登場。

Hくんから、久しぶりに電話があった。
私のことを心配して電話したって言う。


「うそぉ。のろけたいだけじゃないの?」

「いやいや。今日は違いますって」

「Hくんののろけメールにレスするの、ここんとこちょっと
 辛いんだよねー」

「へへへ、すんませんね」

「前はともかく、今はのろけられる人が五万といるでしょ。
 なにも私じゃなくたっていいんじゃない?」

「そうなんだけどね。でも沙夜に話すのが一番嬉しいっていうか」

「えー、なにそれ。 なんか複雑〜」

「男のボキャブラリーでもって、同性には話しづらい話が
 沙夜には話せるんだよね」


(同性には話しづらい話って……
 それは下ネタ系の悩み相談とか?)


で結局、なんだかんだと(たっぷり)のろけを聞くことになり。
合間に(ちょっと)私の話も聞いてくれて。


そんなだったけど。
Hくん、優しいなって思った。
前はこんなに優しかったかな?


Hくんにも辛い時期があり、そういう時期を乗り越え
今は幸せで満たされている。
だから優しくなれるんだろう。


あと、私を振った責任みたいなものも、若干感じているのかも。
以前「沙夜が幸せになるのを、見届けなくちゃいけない」と言ってたし。


「ありがとう。話を聞いてもらって、少し楽になった」

「それは良かった。また何かあれば聞くよ」

「結婚しちゃったら電話なんて出来なくなるでしょ」

「電話はねー。でも、彼女はチェックとかするタイプじゃないし
 メールならいいよ」


えええええ。
それはどうだかなー。






2003年09月12日(金)



 思い出だから

hちゃん、他人のツーショット写真なんていらないだろうし。
かといって、いらないから捨てといてーっていうのもなんだかね…。

などと、(写真を)ちょうだいと言った後で、なんだか言い訳じみたことを
考えている自分がいた。


ぶっちゃけ、そりゃ見てみたい。
50cmも離れたツーショットだけど。
それもかなり引きだったから、
お互いの表情だってよく分かんないだろうけど。


Hくんに未練があるとか、そういうんじゃない。
思い出だから。
そう、ただの思い出。


今は。
Hくんに対して、センチな感情なんてこれっぽっちもない。
自分でも驚くほどに。


と、思っていたんだけど。


ここんとこ、Hくんからのメールを読んだ後に、どんよりしてしまう。
幸せなメールに、返事が出来ないでいる。


その理由は……。


+++

今夜は、彼からメール&電話がなかった。
風邪薬の所為でぐっすりかな。


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そして、コール。


2003年09月11日(木)



 hちゃんと。1年前、暑かったシーでのワンショット。

久しぶりに、hちゃんに会った。
昨年の夏、Hくんに会いに行く時に一緒だった友達。


「Hくんから、ずっと連絡なかったんだけど。
 4月だったかな、7ヶ月ぶりにメールが来たんだよね。
 彼女が出来たって報告があって。
 それからは相談に乗ったり…。
 最近はのろけられっぱなし。
 
 ……Hくんね、今度結婚するんだよ」


私の話を聞きながら、hちゃんは思い出したように言った。

「シーで撮った写真が出てきたの。 
 沙夜ちゃんとHくんが一緒に写ってるのがあったけど、
 どうしようかなーと思って…」

「あはは。そういえば撮ったっけね」


“そういえば”なんて、まるで忘れていたようなことを言ったけど
実はしっかり憶えていた。


たった1枚だけ撮った、Hくんとのツーショット。


あの時。
ファインダーをのぞきながら、hちゃんが
「ほらほら、もっとくっついて!」って声をかけてくれたけど
Hくんと私の間にあった、50cmの距離が縮まることはなかった。


「でね。結局、沙夜ちゃんのだけ、持ってきたの」


手渡された、私ひとりの写真。


一瞬。
うだるように暑かった、1年前のあの夏の日が甦った。


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と、即答した。



2003年09月10日(水)



 ヤマト派 と ハイジ派

ある夜の電話で、子供の頃見たアニメの話になった。
「宇宙戦艦ヤマト」が好きだった言う彼。


ヤマトってどんなストーリー?
どうして、宇宙の彼方イスカンダルに旅立ったの?



と、質問してみたところ。


ガミラス星人が放った放射能ミサイルによってね・・・
・・・で、イスカンダル星のサーシャが・・・それで・・・
あーで、こーで・・・



いやー、もー、語る語る。
普段は口数少なめな彼が、それはそれは楽しそーに、生き生きと。
(びっくり)
あっという間に30分経ち、更にはガンダムとか、銀河なんちゃらとかに
及び、話は尽きない様子。


やっぱり男の子は、そういうのが好きなんだね。
私は、ハイジが好きだったなー。
ね、知ってる? ハイジ。



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思わず大爆笑。真夜中なのに。


いや、それ違うアニメだから。
ハイジを殺しちゃダメー。



違った?
じゃ、母をさがす旅とかするんだっけ?



どうやら彼の頭の中では、カルピス劇場がごっちゃになっているらしい。
ハイジって、老若男女関係なく誰もが知ってると思ってたのに。
だから今度は私が、ハイジのストーリーを教えてあげた。


彼は、ふーんとか、へーとか聞いてたけど、かなり眠そうだったから
ほとんど覚えてないだろうな。



2003年09月06日(土)



 Enpitu Form Mail

夜、彼との電話を切ってから気がついた。


1年前の今日(9月5日)、彼から最初のメールが届いた日だ…って。


あの頃の私は寂しくて。
切ない想いを、この日記を書くことで慰めていた。


あれから、もう1年経った。
いや、まだ1年、か。


彼とのPCメールのやりとりは、会うまでの短い期間だけで、今は全く無い。


日に何度も電話と携帯メールをしているから、
必要ないっちゃないんだけど。


時々、彼のメールを読み返してみる。
そしてひとり、にやにやしたり、ため息をつく。


まだ始まっていない私達だったから、
何かを失うことを恐れず綴られた彼の言葉は、
今の私には少し残酷だ。


今はもう、知ることが出来ない真実が
過去のメールから垣間見える。


「たまには電話をやめて、メールにしない?」


そんな提案をしてみても、笑って却下されてしまう。



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それも却下?



2003年09月05日(金)
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