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JIROの独断的日記
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2005年12月26日(月) 「ES細胞:黄教授疑惑「論文、全部ねつ造」ソウル大調査委」 耐震強度虚偽表示がまかり通っていた国も、相当恥ずかしいと思いますが。

◆記事:ES細胞:黄教授虚偽疑惑「論文、全部ねつ造」ソウル大調査委が結論 

 【ソウル堀山明子】韓国の聯合ニュースは26日、ソウル大の黄禹錫(ファンウソク)教授が米科学誌サイエンスに掲載の論文を提出した3月時点では、難病患者の体細胞でつくった胚(はい)性幹細胞(ES細胞) は存在しなかったと報じた。疑惑解明中のソウル大調査委員会が、黄教授が保管していたES細胞のDNAを分析した結果、患者のクローン胚から作ったES細胞ではなく、共同研究者の病院で保管されていた受精 卵ES細胞だったと結論付けたという。

 調査委は来年初めにも結果を発表する見通し。

 同論文は難病患者の体細胞からES細胞を効率的に作成できたと報告、難病治療の実用化への一歩として注目されたが、完全なでっち上げだったことになる。

 調査委は23日の中間調査結果発表で、論文がサイエンス誌に提出された3月15日の時点でES細胞は2個しかなく、このデータを使って11個分のデータがねつ造されたと明らかにした。この2個のDNAを調べた結果、共同研究者の盧聖一(ノソンイル)ミズメディ病院理事長が保管していた受精卵ES細胞と一致したという。毎日新聞 2005年12月26日 東京夕刊


◆コメント:ES細胞とは何か。

 

 私は勿論、専門家ではないからこんなこと書きたくないですが、世の中のWeb日記やblogで、専門家がちっとも素人向けに解説しないので、調べましたよ。

 私は、自分が本当に理解していないことは承知していますよ。

 しかし、何の情報も無いより、良いでしょう。調べたことを書き写します。完全に受け売りです。知的財産権侵害ですが、やむを得ない。

◆胚性幹細胞(ES細胞)[embryonic stem cell]

 筋肉、骨、神経、内臓、血液など生体を構成するすべての組織に分化する能力を保ったまま培養できる細胞。

 マウスで初めて報告され、1998年米国ウィスコンシン大のジェームズ・トムソン博士らがヒトのES細胞の樹立に成功して以来脚光を浴びている。

 人体は約60兆個の細胞により構成されているがこれらはもともと1個の受精卵から分裂・分化したものである。

 発生初期の受精卵の一部(内部細胞塊)を特殊な状態で培養すると、筋肉、骨、神経、消化管、血液など様々な組織に分化していくが、

 その際同時に、未熟な状態で増殖し続けるES細胞が得られる。

 これを利用して移植臓器が作成できれば、臓器不足や拒絶反応の問題を一挙に解消できるため、医療に革命をもたらす可能性がある。


◆コメント:追加的説明。

 

 私の理解によれば、従来なら臓器移植しか治療法が無いという患者が助かるためには、誰かが脳死状態にならなければならなかったわけです。

 自分が健康になるために、誰かに不幸が起きることを待つという、残酷な状況なわけですね。良心的な患者にとっては。

 その臓器をES細胞から「作り出す」ことができれば、その悩みはなくなります。

 但し、他人の受精卵の胚から作った臓器を移植すると拒絶反応が起きるのだそうです。

 ところが、患者本人の体細胞からクローン胚を作ってES細胞を取り出すことが出来れば、拒絶反応が起きないのだそうです。

 その技術を確立できたら、ノーベル賞なんでしょうね。知りませんけど。そこまでは。

 それで、ソウル大学の教授はでっちあげをやってしまったのでしょう。けど、なんか幼稚ですね。


◆確かに彼らは「インチキ」に寛容なところがある。

 

 私は、韓国人の偉大な芸術家は尊敬しますが、一般大衆は、客観的に観察して、確かに割と平気でインチキをする傾向があります。

 これは、私の偏見というよりも、経験的事実なのですよ。

 ロンドンにいた頃。彼らは何と、ゴルフでスコアを虚偽申告するので驚きました。一度や二度ではないのです。

 ゴルフのスコアは自己申告で、決して嘘はつかないという前提で成り立っているのですから、これではお話になりません。

 こういう経験が私だけなら、例外ということができるのですが、日本人は皆そういう現場を見ているのです。


◆スポーツの大会でアンフェアなことを平気でする。

 

 昨年のアテネオリンピックの時に、40歳でしたっけ?

 16年ぶりに銅メダルから銀メダルになった山本さんというアーチェリーの選手がいたでしょう?

 埼玉の高校の体育の先生をやっている人。

 齋藤孝(声を出して読みたい日本語のあの人です)氏がアテネオリンピックの直前に、山本さんのみならずいろいろな選手と対談した、

 「五輪の身体」という本のことを、昨年オリンピック直後に書きました。

 山本さんの話を読んで驚いたのですが、韓国でアーチェリーの試合があると、勿論観客は山本さんが日本人だと知っていて、

 山本さんが弓を構えて集中しなければならないときに一斉に携帯の着メロを鳴らすのだそうです。

 失敗させるために。そういうところは確かに民度が低い。


◆でもねえ・・・。日本もあんまり偉そうなことはいえないよ。

 

 ES細胞の論文でっち上げが問題ではない、とは云いません。

 しかし、残念ながら、わが国でも旧石器偽装が大問題になったことがあります。

  所謂「藤村遺跡」は全部でっち上げだった。と言う話。

  あれは素人の偽装を専門の考古学者が誰も見抜けなかったのです。

  だから、他国を嘲笑出来ない。

  そしてまた、でっち上げなら、今、正に日本中の建物の強度がでっち上げかも知れない、と大騒ぎしている最中じゃないですか。

  どうしてこんなにいい加減なことになったかといえば、建築確認を民間検査会社が行っても良い、と、

  1998年に建築基準法を改正(改悪)したからです。

  そして、なぜ改正したかというと、アメリカの圧力に屈したからです。

  それについては、12月21日に書きました。

  アメリカといえば、でっち上げの一番ひどい例はアメリカじゃないですか。


◆アメリカの大量破壊兵器でっちあげには何故怒らないのか。

 

 ついでにもう一つ。

 この日記では何百回書いたか分かりませんが、ブッシュ大統領は、イラクに大量破壊兵器が無いことを知っていながら、

 「イラクが大量破壊兵器を保有している確かな証拠」をでっちあげて、イラク戦争を始めました。

 3万人のイラク人を殺し、2千人の米国人兵士を戦死させました。

 ES細胞と戦争を始める理由。どちらのでっち上げの罪が重いでしょうか?


◆昨日の記事にメールを頂きました。

 

 面白いメールを頂戴しました。

 【引用開始】

 

 Subject(件名) エンピツフォームメール

 Date(日付) 2005/12/26 (月) 21:12:12

 From(差出人) [email protected]

 IP : 61.213.71.202

 リモートホスト j071202.ppp.asahi-net.or.jp

 名前:およよ!? ( [email protected] )

 件名:えぇと

 「事故の原因はまだ分からないのだ」

 また同じこと言ってる。

 「バカノヒトツオボエ」って言葉ご存知?


 【引用終わり】

 最近の人は文章を最初から最後まで読まないのかな・・・・?

 不思議です。

 こういう記事があるのですが。

 http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20051226-00000024-maip-soci
 
◆山形特急転覆 原因究明難航か「突風受けやすい構造」とも

 「再発防止と言われても、はっきり言って頭が痛い」。突風が原因とみられる羽越線の脱線・転覆事故で、関係者はそろって頭を抱える。

  気象庁やJRの風速計では、電車を徐行させるほどの風も観測していない。

 運転士は「橋を渡ったところで突風にあおられた」と証言しており、「盛り土の上の線路は風の影響を受けやすい」とする専門家も。

 原因究明と再発防止対策は難航しそうだ。(略)(毎日新聞) - 12月26日18時10分更新


 メールを下さった方は、原因が究明できたのですね、きっと。ご教示ありがとうございました。


2004年12月26日(日) 「クラシカルMIDIデータベース」という凄いサイトがある。
2003年12月26日(金) 「自衛隊を派遣するのはイラクにいる困った人を助けるため」? パレスチナやアフガン難民は何故助けなかったの?
2002年12月26日(木) はた迷惑な酒飲み

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