青春の思ひで。

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2006年07月16日(日) もうすぐ夏休み。

強がって、おとなになろうとすることが、贖罪だ。

そんな言い訳で、細く繋がっている糸を断ち切らないようにしている。


今年も夏が来た。
去年の夏は、春の続きだった。
今年のあたしには、春なんてなかった。


あいつに殺されかけた山と海の田舎に、今年も行く日が近付いてきた。

「行かないでしょ?」と後輩は言う。
「一緒に行く?」なんて冗談めかして答える。

正直になると、行きたくて、現実を見ると、行く暇がない、というのが現状。
あそこに行きたいのは、別にあいつがいるからじゃない。
むしろ、あの場所であいつはイレギュラーなのだから、今年はいないことを願っている。

あの場所で、あいつがいて、理性を保ちきる自信はない。
だから、後輩はそういう部分も言外に含めて「行かないよね?」と言う。
あたしも、もう大切なひとたちに迷惑なんてかけたくないから、できたらあいつがいなければいい、と思う。


前科が付いてしまった。
前科が付いてしまったことで怖いのは、あのひとたちのあたしに接する態度の変化よりも、自分自身に歯止めがかけられなくなるのじゃないか、ということ。
海だの山だのに囲まれたあの田舎に行くのは、少し怖い。
自分がどういう行動に出るかわからなくて。


愛されている、と思う。
後輩に。おにいちゃんに。あのひとたちに。
愛してくれるひとたちを、愛することができて幸せだ。

Hを愛している。たぶん。
誰を一番愛しているかなんてわからない。
だけど、Hに関しては、あたしが一方的に彼を愛している、のだ。一方的なだけ、想いはどうしようもなく深まっていく。
自分の欲望を押し出して付き合っていくことなんてしない。
だけど、もし、あいつとちゃんと向き合うことがあったら…………また、どうなったっていいと思っている自分が相変わらずいる。


猫のようになりたいといろんな意味で思っている。
約束は破れない。
先生とした約束、Kと交わしたあのひとたちとの約束。
もう二度としないよ。もう二度とあんな思いはさせません。
だから、猫のように、どこか知らない場所にひっそりと消えて、死にたい。


天上旋律 |前略プロフィールゲストブック永久少女天然色夢絵巻kitchen & closetMAIL

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