最近何やってるの?ときかれることがよくあるが、いろんなことをしてるのでいつも一言で説明できないままである(笑)。 CD復刻の企画監修や選曲に関しては、メーカー側から依頼があれば喜んで受けるが、近年は自分から企画を持ち掛けることはない。各ジャンルに自分なんかより詳しい権威の方々がいるわけで、発掘も研究も相当進んだ時代である。 では俺にしかやれないような復刻仕事は何か?って考えたら、売れるかどうかは別として、例えばフールズのボックスとかかなあ(笑)。以前フールズの名盤「ウィードウォー」がビビッド(レーベルはUNITY)からアナログで再発されたことがあったんだけど、なぜかオリジナルマスターではない不完全なテープでプレスされてしまい、音質の悪いレコード盤が出回ってしまった。しかしその再発盤のライナーには、メンバーも驚いた詳細なフールズ史が載っていて、何を隠そうそれは若き日の俺が変名で書いたもの。これは少し自慢である(笑)。ボックス、やらせてもらえるならやりたいけど、マニアックというかほぼ東京限定のバンドだったので、多分300人くらいしか喜ばないのではないだろうか。 で、ボックスといえば、実はあの偉大な音楽家の1968年から10年間の未発表10枚組ボックスが出る!秋に向けて只今制作作業中!
七月三日に新宿ロフトで行われたロフト30周年イベントに行った。 曽我部恵一バンドは今やサニーデイサービスのイメージとは対極ともいえる熱いむきだしのロックだ。昔から誰よりもたくさんレコード(音楽)を聴こうと努めてきた曽我部君がシンプルなロックンロールバンドを結成しツアーをしてる。彼がはじめて買ったLPがローリングストーンズだったことをふと思い出し、彼は変わったのではなく原点に忠実になっただけなのではないだろうか。。客席との自由な一体感はかつてのボ・ガンボスのライブの印象と重ね合わせてしまったほど。 トリは久しぶりのエンケン&カレーライス、このバンドはメンバー全員がマグマのように爆発している(プログレのマグマではない)。何度も書いているが、いや本当にすごい。ヘヴィロックもフォークロックもアートロックもフリージャズも、もちろん邦楽も、ここでは純音楽として昇華している。東京でのエンケンはほぼ毎回行ってるが、この日の「不滅の男」はいつも以上に感動的。アンコールの東京ワッショイの後半では、トップにでたキャプテンストライダム、曽我部バンドもいりみだれてのワッショイ大会。東京ワッショイだけで30分くらいやってたのでは? 「もうすぐ60歳なのに元気」って意味ではなく、エンケンのライブはすばらしい。心底泣ける。キャプテンストライダムのプロデューサーである松本隆はエンケンを観ず帰ってしまったらしいが、「若き頃の貴方に強い影響を与えてくれた人なんだから観なきゃダメだよ、松本先生!」と思ってしまった。
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