貴方に初めて会った時、私は18歳だった。
本当にバカな、ただの子供で。
貴方は、一人の男の人だった。
笑顔を振りまけば手に入ると思っていた。
けれど、タイミングは見事に外れた。
私は貴方じゃない、他の人と向かい合っていた。
それでも、私は貴方が好きだった。
かわいいなあ
何度も言う貴方に戸惑っていた。
でも、彼はたくさんの娘に言っている。
そう思っていたけれど、貴方は新鮮だった。
戸惑ってもいたけれど、嬉しかった。
私をからかって笑う彼が、好きだった。
突然電話してきた貴方、仕事だったのだろうけど、
嬉しかったよ。
きっと。
貴方からじゃなかったら、出なかった。
ねぇ、ドコから私たちの運命は変わったのかな?
一生物だと思っていた彼に捨てられて、
貴方に全てを話してしまった時?
「デートして?」
私が思わず口にした時?
貴方が今の奥さんに出会って、
満面の笑みで彼女と2人で話してた。
貴方の嬉しそうな笑顔を見て、
嫉妬を覚えたとき?
彼とケンカした時、
悲しくなった時、
寂しくてたまらなかったあの夜。
貴方なら
と何度も考えていたから?
あんなに傷ついて別れて、
スグに他の男に寄り添って。
貴方に言ってしまったあの時?
俺が後10年早く生まれてたらな。
絶対おまえをかわいがるのに。
でもね、
私友達にいつも言うの。
終わりが来るって分かってしまう関係なら、
ずっと続く今がいい、って。
そう言った私に、貴方は何と返したんだっけ?
俺とおまえが付き合ったら絶対うまく行かないぞ!
ケンカしてばっかりやな。
楽しいかもしれんけど、
それだけじゃうまくいかんのや。
きっと私は笑顔だったと思う。
笑いながら、貴方との会話を、
現実にはありえない未来を描いて、
幸せだった。
たくさん、たっくさん。
貴方の言葉は私に残ってる。
ねぇ、本当に貴方ほど好きな人はいない。
貴方ほど、
私の心を奪う人はいない。
貴方の心を、
全て
埋め尽くしてしまいたい。
…キスをしてくれるまで、
私は信じてた。
触れ合った頬が、
私の胸を爆発させそうになっていても。
ただの、片思いだと。
貴方は、私を子供だと思っていると。
貴方はずっと私が好きだった?
貴方も同じように、
私を特別だと思っていた?
ねぇ、そんな昔話は必要ないかな?
信じてもいい?
貴方は私を、
大好きでしょ?
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