江戸小紋は 洗ってアイロン掛けをしたら いっそう輝きを増し 点描みたいな細かい型染めなのに つなぎ目がどこだか判らない すごい さすが作家の銘入れるだけのことはある
辰っつあん オラにちからを貸してくれ(悟空風に) と思ったのだが トルソーに巻いて雰囲気を見ると 単品トップスなんてのじゃ この素晴らしさが伝わらない ちょっとした席にも 出られるようなのでないと 折角の仕事が泣く
胸の開いたノースリーブのワンピに ボレロ風の長袖をつけて その裏側の見返し辺りに 銘のある部分をさりげなく使ってあげたい 共布の長いストールもつけて と かなりリアルなイメージが浮かんだとこで それならむしろ今じゃなく 春先の方がよさそうでわないのか
くうーん
そんで諦めて よおし今度こそ 手縫いステッチのスカートだぞと一転 松葉柄の繻子の帯地を解いて洗い さあと気持ちよく干そうとしたら ぼろぼろに裂けてしまった あり得ない
解いたときは縫い跡が弱っている程度で そういうことはあっても ここまでのは初めて もう裏打ちのしようもない程で いやーホントにビックリしたし 無駄な投資にもがっかり
さて 次は何を選ぶべきかなー ってか この過程こそがまるで 乗り換えのぐるぐるみたいじゃん
単位を取るのに 授業時間が足りなくて 学校へ行こうとしている夢を見た ナゼか九段下で乗り換えようとして ぐるぐる迷っている その間に歩いちゃった方が よっぽど近いのに
江戸小紋を解きながら その夢を思い出し 解くのに3時間以上 縫うのは未知数 早く早くと電車を探しても しょせん限界があるんだよなー としみじみ
今の流れの 紫色の生地を見ながら 何故この色なのかを もっと深いところから 考えようと思った それを選ぶわたしの状態はきっと 無意識に欲しているものがある
歩くってどういうことか 今のわたしのペースでも きっとちゃんと成り立つ方法があるはず 視点を紫にしてもういちど
モスリンは生地としては いまいちだったかなー それでも柄次第とは思うけど やっぱ前回のことを考えても 地味系の方が 無難にアクセス多い気がする
なのに合わせる紫の紬を縫ったら また数珠つなぎで 同じトーンが縫いたくなり 色柄ものばかり 並べてしまいたくなる
地味なのはも少し先にして ずうっと解かずにとっておいた 紫の江戸小紋が気分かな 使いこなせそうになくて そのまま売ろうとも思ったのだけど 単だから着る人は限られるだろうし
ふっくら地厚だから ニットのカーディガンのイメージで おばさんぽくならないように できれば あの紬が終了しないうちに 組み合わせた画像も
どうなんだろこの流れ いいのか悪いのかわかんないけど 行ってみようかな
なんとか モスリン終了前に スカートとコーデの画像 アップできたよん 自前のインナーと 友人の手作りのネックレスとで また違う表情になった
でも本当は 宝刀たる所以の ステッチ&ビーズを乗せるつもりだった 試し縫いしてみたら ポイントがぼやけてしまうので 残念ながら今回は諦めた
しかもたぶん そういう技は さらに選ぶ人を限定するだろうと思え そう思いながらも 巻きスカートシリーズでは 絶対またトライしたい
だって 誰もやってないことだから やってみる価値がある そして何より 初めてのアイテムに掛ける時間より 全てが頭に入っているだけ すごく効率がいい
そう 効率って 簡単にできるってことじゃないんだなー そういう意味で今回の 紐なしバージョンは すごく中身が濃かった このかたちに辿り着くまでの 自分用の変遷よりも ずうっとキレイなラインが出来上がった
次はコレだっ って 決めてたのがあったんだけど また生地寄りイメージで浮かんだ 作ったことのないアイテムなので どなのどなのと悩み出した
きっと 途方もなく時間掛かるだろうし どっちかっていうと カワイイ系若い人向きなので 再び反応鈍そうな気がして
んで そういうウケなんか考え出すと もうロクなことはなく 売りたいのはやまやまだが いったい何を作りたいのか 解らなくなる
そんな風に行くなら もうどこかに勤めた方がまし って いつもの極論に落ち着いたとこで 自分を取り戻すために いちばんわたしらしいアイテムを 早くも召喚することにした
何のことはない巻きスカート 何度縫っても飽きない もっともっといろんな布合わせで 自分のもいくつも欲しい あれこれ考えなくても 最初からずうっとこれは定番だった
あーいいね すんごい楽しみだよん
なんだか疲れて どうしようもなかったのだけど 友人とまたあの滝を見に行って あの古い家にも寄ったら 俄然ゲンキが出たよん
んで ようやくサイトにリンクを貼った そう 先日また出品をしたものの 次の製作で頭がいっぱいで 手が廻らなかったのだ でもちゃあんと発見して いち早くメールくれた友人もいて すんごい嬉しかった
なのに 今回はどうも出足が鈍く 連休のせいなのか アクセスそのものが少ない 特にモスリンは 綺麗に仕上げるのに むちゃくちゃ時間掛かったので ちょっと出品を後悔したりして
まあでも 出さなきゃ売れるチャンスはないし 展示会まで取っておくほど 余裕もないワケで ともかくこれからは 縫っては出品することになる
頭の中では どんどん出来上がってるけど まだまだ思うようには進まない 次はまた ちょっと楽しみなアイデア のっける予定 うまく行きますように
引越ししなきゃかもなー から やっぱ引越しか と 一ヶ月前には予想だにしなかった 気分が盛り上がってきている
コトは水漏れだけじゃなく この家に安心して住み続けるには 他にもいろいろ気になるとこありすぎで 既に手を入れた分と 予測がつかないぐらいのこれからを 秤に掛けると どうも動いた方がよさそうな気がしてきた
とはいえ 難ありワケありゆえに 破格の家賃で住まわせてもらっているので 無謀な賭けには違いなく なら単に住まいということだけでなく これからどう生きていくのか その選択も視野にいれるべきか とか
なので ひとつ物件があるたびに そこでの生活をシュミレーション 選べる状況ではないとも言えるが 今よりもっと 自分が生き生きできなければ わざわざ動く意味がない
このタイミングでの引越しは ナシなのかもしれないけど だとしても 別の可能性を模索することで 納得が行けば それでも充分に意味があるから しばらくはウロウロしちゃうだろうな
昨日は久しぶりに ホールのケーキを食べた
オメデトウ の言葉の中には ごめん と ありがとう が 一緒になっている
終わりなく 連続する毎日に 少しだけ立ち止まる
この日があったから 今のわたしがいる
他のすべての日が 本当は同じように 重みがあることを この日を通じて あらためて思う
ダラダラの日も さくさくの日も 外側にあらわれるものだけじゃ きっと計れない
今につながる 全部を抱きしめて また今日も 勇気を持って進もう
自分って 結構悪くないでしょ キミもそうでしょ
ひょんなことから これぞ田舎の家ってカンジの 古い空き家を見に行った
それはこの土地でも はずれのはずれで しかも人に聞かなければ 通りすぎてしまうくらいの 細い坂の道を 少し上がったところにあった
中途半端なブロック塀の奥に 雑草生い茂る庭があり まだ瓦が新しい平屋の母屋と 小さな別棟が数棟 そちらはほとんど朽ちかけたのもありで 囲われた中の庭にも雑草
建物の後ろの北側は山 西側には山裾から続く樹木 たっぷりの日差しと 木立を吹き抜ける風 自然を感じながら暮らす イメージそのままの場所
さらには そこからお散歩コースの距離に 玄武岩の岩肌を流れる滝があって けむる水しぶきに 二重の虹が輝いていた いやあもう そこの素敵なことと言ったら
滝って ただ水の流れるさまを マイナスイオンを 楽しむものって気がしてたのだけど ちょっと違った 癒されるーと思ったその次に なんかおっきいものが どおんと胸にきた
きっとまた行っちゃうだろう 目的は家だったのか その滝だったのか 自然のパワーを 感じたかっただけかもしれないが
昔まだ少女だったころ読んだ 外国を舞台のおはなしの中で モスリンを使って 服を作ってもらうくだりがあった
初めて知ることば モスリン
それっていったい どんな布なのか 語感でしか受け取れなくて 想像もつかなかったけれど わたしの中には 憧れとともに その言葉が落ちていった
だからなのか モスリンはちょっととくべつで 古い着物を手にする中で それがどういうものか知った今も 女の子をより女の子らしく 装わせてくれるイメージがある
地味色の秋に ふわっと咲いた花のように とびっきりロマンティックな一枚を ナゼかわかんないけど 突然そんなモードになっちゃった ずうっと閉じていた引き出しを 開けちゃったカンジ
それは 小さな真鍮の飾り皿と 蝋燭受けが置いてある 樫の木のチェストで 一番上の段の 三つの引き出しの右側 普段開けることはないけど 夢や憧れに出会いたいときにだけ そおっと覗いてみる
その中には イニシャル入りの小さなサシェと一緒に とっておきのレースや 絹のリボンや 小さな輝くボタンが仕舞ってあって 開けるだけで いい香りが仄かに広がってくる
そんな甘いイメージのブラウスを
ようやく 朝夕と少し涼しくなってきた
今日はバザーのお手伝いで エプロン持参だったのが どうしても見つからず 定番を作るつもりで途中だった かぶりのノースリーブを急遽仕上げ 替わりに持ってった
ボタン留めで 身幅を二通りに着られるはず だったのだけど 留めるとわたしにはキツキツなので 結局イミがなかったのは まあ仕方がないとして
そのほか 袖ぐりは無駄がないように 工夫して裁ったけど やっぱりくりに丸みがあったほうが 体型は綺麗に見えるし ポケットがあった方が便利 と反省点いろいろ
もし長袖にするなら ボタン留めをループでなく 小さなベルト状の方がいいかもしれない これは原型として 展示会に出すなら もう少し練らないとダメだなあ
発送完了
忘れていたが お祭のようなコーフンのあとは 発送の準備とラッピングという 別のシアワセを味わう 静かな時間がやってくるのだった
このじんわり感がまたいい いつもと変わらない日常に 実際に会うことは 恐らくないだろう誰かのところへ 見えないラインが繋がっている
そのラインは もう今は存在しないかもしれない 着物を作った何人もの人達から それを愛用したひとへ結ばれ わたしのもとへやってきて ようやく生まれ変わって 今旅立つ
その中にいることを思うと 例えようもないくらいに 優しい気分になれる このふくよかさは わたしにとって リメイクでなければ 味わえない
お似合いよ〜 の布コンビたちが届いて 遠くのあなたが 幸せに満たされますように
祭のあとの淋しさは
はあ 楽しかったなオークション 最後の最後まで どうなるか解らないトコがいい それに 結果以外のことで 貴重な感触を得ることができて フィードバックの材料に事欠かない
直接の販売にも オークションにも それぞれ特性があって 反応も流動的だとは思うけど もう少し この変わった販売形態で いろいろと試してみたいな
絞りが意外にキャッチーだったので 柄物ばかりだったらどうだろうとか っていうか 実は定番をと作り始めたのが もうぜんぜん楽しくなくて 同じかたちをいくつもの別布でと 思った先からテンションが下がってしまう
やっぱり 目の前のひとつの布に惚れて そこからわたしのリメイクが始まるので 効率が悪くてもなんでも ともかくそれで進んでみよう そうやっているうちに もう一度作りたい形が 少しずつ増えるよきっと
何度も確認してるはずなのに またイロケ出して 本性じゃないトコに 行こうとしちゃったな よおしこうなったらとことん 楽しんで作ろう
洋裁的な Rのラインを使い 見返しやバイアス処理を 施した服と 対極の 四角い布を繋いだだけの リメイクによくある服
その中間辺りのを 作れないかと思う
前者は布使いが贅沢だから それで綺麗なかたちができるのは むしろ当たり前 後者は無駄はないが ゾロッとした 肩が決まっていないシルエットが 選ぶ人をかなり限定する
例えば 掛け算の九九の答えを結んで 美しい図形が描けるように 切り取ったポイント同士が 組み合わさってできる 別の美しいかたちを見たい
着物の整合性は 原始の身体を覆う四角繋ぎとは違い 洗練された美意識と 高度に発達した知恵を 感じさせてくれる
同じようなことを 現代に着る服で 実現できたらと思うのだが
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