私の大好きなマンガに、 ますむら・ひろし氏の『アタゴオル』シリーズがある。 主人公が猫のヒデヨシだ。
そもそも私は、どうしてだかいつも 御伽噺のような風味を持つものが好きで、 こういう嗜好がどうやって形成されるのか… それはいったい、人格の形成となんらリンクしていないものか… と、不思議に思う。 (私は人格の基礎と嗜好とが一致していないタイプ)
『アタゴオル』シリーズには根強いファンがいるらしく、 古くから描かれているマンガなのだけれど、 文庫版が出てまで生き残っている不思議なもの。 テンポはゆるやかで、ストーリーの派手さもキャラの分り安い可愛らしさもない。 「一体誰が、どういう人がこのマンガに辿り着くのだろう…」 と不思議に思ってやまない。
試しに回りのひとに訊いてみたが、訊いた全員がますむら氏を知らなかった。 辛うじて「猫のアニメーション版・『銀河鉄道の夜』を描いた人」と云えばますむら・ひろし氏を認識してもらえるくらいだろうか。
特別、知っている人がいて欲しいわけではないのだけれど、 (知っている人が身近にいたら一度喋り倒しておしまいだなあ…) 今度劇場版アニメになるらしい。
どういう人が観に行くのか?子供か?…と思いつつ、 私はどうしようかなあとゆるゆる悩むこのごろ。
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