カウントシープ
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2006年04月12日(水) 素晴らしい絵

先日尊敬する絵描きさんのHPを見てから、すっかり魂は持っていかれてしまって、現在惚け中・・・

もう凄くお上手で、その上世界観も好きで、変な言い方だけれど、プロになって日が浅いせいかまだとんがってて、そこが堪らなくいい!どうかこのイノセントを失わないでいて欲しいと勝手なことを思いながら、すっかりその人の絵に夢中だ。

絵という対象がこんなに人の心を掴んでしまう。その向こうにある描き手の心に触れたと思うそのことが、恋のように心を引き寄せる引力になりうると思うのだけれど、いったい、人はどうしてこんなに人を求めてしまうのだろう。

そして、ダイレクトに人を求めるやり方でなく、こうして絵や音楽を通して、非ヒトなるものから人を求めるという回りくどいやり方に、どうして行き着いてしまったのだろう。
抱きしめる感触ほどダイレクトに人を感じることはないのに、そして抱きしめてさえも解らない感覚がこの世にはあるというのに、人は目の前にある本質を前にしてかくも不慣れなものなのだ。


そうして気分が高揚しているところに、仕事の上で画家に会った。この人はもちろんボクが絵を描くことが好きだということなど知らなく、絵とはなんの関係もない場所で遭遇したのだけれど、彼がいうには「描いて描いて描いて、描かないと何にもないですよ」と。

これには本当にその通りだと思う。もうずっと描いていない自分をふりかえってみて、どんな言い訳をしようともその先にあるのは、自分の不完全さに少し失望していたのではないだろうか?
時間を注いで描いても、自分の絵はそれほど素晴らしくもない、その凡庸さに傷つき、絵から逃避しているに過ぎないのじゃないかしら?

絵を描かないでも生きていけるけれど、絵を描くことで賦活する精神もきっと其処にあるだろう。ボクは絵を描くことが好きで、人形を弄ることが好きで、そしてヴァイオリンを弾けるようになりたい。そのどれもを捨てられないし、どれかを落としていったらずっと不全感が拭い去れない。


ロビン