37.2℃の微熱
北端あおい



 

日記を移行しています。
ですが、こちらのエンピツは永久契約なので、ネット上のバックアップ、もしくは保存用アーカイヴにしたいと思っています。
なるべくタイムラグなしでこちらにも同じものを乗せていくつもりです。

どうぞよろしくです。

★ブログ日記
http://d.hatena.ne.jp/kitahaaoi/

2006年04月26日(水)



 ためしに

読みやすさを求めて、ためしに表の日記をブログに移行してみました。いまのところ、こちらのほうが、改行そのほか読みやすい気がしているのです。Wikiも読みやすくていいなぁと思うのですけれど、ちょっと難しそうで…手が出ません、ざんねん。
ニフティのnoteは、シンプルで読みやすくて使いやすかった…とつくづく思っているところです。



2006年04月25日(火)



 

あたりまえだが、時間は死にむかっておそろしいはやさでおちていくのだ。一瞬一瞬は、回復不可能なのだ。とりかえしのつかないことの連続の、そのまっただなかに投げだされているのに、ふだんはだれも気づかない。
(鈴木いづみ「乾いたヴァイオレンスの街」『鈴木いづみコレクション いつだってティータイム』所収、文遊社、1996)


時間がとまっているような感じがぬぐいきれない。
世界との距離がどんどん開いていくようで、焦燥感がつのる。
エネルギーがなくなりそうで、それがこわくて、でも何処に行けば充たせるのかわからないまま、過ごしています。

鈴木いづみの諦観は、突き抜けて突き抜けて、くるっとひとまわりして、もう一度前向きにもどってしまったような爽快感があるので、好きなのです。
こんなに明るくてすがすがしい諦観もあるのだときづかせてくれたのが、このひとの本でした。



2006年04月16日(日)



 

食事が終わると、彼女のこめかみは淡いピンク色になり、目は輝いていた。こんなに穏やかでくつろいだ、それにほとんど幸福そうな彼女を見るのはめったにないことだった。そうたしかに、ほとんど幸福そうだった。それでぼくはヨーグルトを食べるのを忘れた。
「でもなぜ、きみはもっと何度もこうならないんだい……?」ぼくは尋ねた。
彼女があまりにもすごい見つめ方をしたので、ぼくは質問を繰り返したくなくなった。そんなことはすでに少なくとも百回は話したのに、なぜぼくは言い張るのか、なぜひっきりなしにその問題に戻るのか……?ぼくはまだ言葉の魔術を信じているのか? その問題で最後に話し合ったことをぼくははっきり憶えていた。それは二世紀も前のことではなく、それを暗記しているように思えた。そうとも、彼女は震えながらこう言ったのだ、
でもあんたは人生があたしを敵にしてることがわからないの、あたしがちょっと何かを欲しがるたびに、何の権利もないことが、子供を持つことさえ禁じられていることがわかるのよ……!?
 そしてたしかに彼女がそう言ったとき、多くのドアが彼女のまわりで力いっぱいばたばたと閉じられたのだった。

(フィリップ・ディジャン、三輪秀彦訳『ベティ・ブルー』ハヤカワ文庫、S62)


2006年04月09日(日)



 キャットフードを買いました






お薦めの銘柄を教えていただきました。
今日、とうとそれを近所のペットショップで購いました。
室内飼い、インドア用、一袋、300gで600円あまりのもの。

ショップのお姉さんは親切で、うろうろと選びきれずに迷っていた姿を(『Natural Choice』だけでも、子猫用やアウトドア用や毛皮のお手入れ用などと何種類もある)、みていてくれたのか、同銘柄の試供品の小さなパックを何種類も一緒にビニィル袋に入れてくれる。

でも、あたまやおしりを何度も触っても、三角耳も尻尾も生えていません。ひとのかたちでいる間は、まだまだこれを食べる資格はないのです。




2006年04月07日(金)



 黒猫




お隣のム○編集部に転がっていたので、拾ってきてしまった可愛い仔(ちゃんと許可はいただいた)。

もしかしたらミステリチャンネルのマスコットかもしれません。いまはおうちの本棚にちょこんと座っています。



2006年04月06日(木)



 永い不眠

夢を見ない日が続いて、永い。
眠れないと無意識のほうへ降りていくことが出来ないので、
なにかに思いを馳せたり、想像する力が弱くなっていっているようです。眠れないことよりも本当に苦しいのはそっちだったりする。



2006年04月05日(水)



 Story of ……




週末、用事が終わって、大久保駅に向かう途中にあった中古ビデオ屋さんにふらっと入ってみた。
そこでなんと『Story of O』というタイトルのビデオを発見。
これって『O嬢の物語』!? 
アメリカで発売されたものらしく、字幕はなし。
『狼の血族』と『ゴールドパピヨン』も欲しかったのだけれど、
迷いに迷って、やっぱり『O嬢』に決めました。
すると、突然レジのお兄さんが商品を持って奥に入っていってしまう!
どきどきしながら待っているとお兄さんが戻ってきて、

「これは売れません」
「(!)な、なにか問題が?」

大人しく尋ねているものの、心の中はすでに臨戦態勢。

「これ、ダビングしたものだったんですよ。だから商品にならないので、
売れないんです」

「(!?)」
見せてもらったのは、ボールペンで『Story of O』と手書きのラベルが貼ってあるビデオテープ。でも見たい見たい見たいんだよー!!と心が叫んでいて、

「それでもいいです…」

と言いかけたのでした。すると、

「じゃ、これあげますよ。もって行っていいですから」

とあっさりくれました!!
わー!!980円の値札がついていたのに! いいの!?
…もしかして殺意を気取られた? と一瞬あせったけれど、大喜びしていただきました、
ありがとう、お兄さん!!

というわけで、さっそく鑑賞しようと思います。


2006年04月04日(火)



 桜の季節

「好きなものは咒うか殺すか争うかしなければならないのよ」

(坂口安吾「夜長姫と耳男」『桜の森の満開の下』講談社文芸文庫)

この季節になると、なぜかこの言葉を思いながら過ごす。
夜長姫の死が、桜のように潔ぎよいから?
初めて読んだとき、こういう挨拶をして死ねたら最高だと思って、
それは今でも変わらない 。

2006年04月03日(月)
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