鼠小僧白吉のうだうだ日記

2004年04月18日(日) 篠原美也子

篠原美也子さんのライブを聞きに渋谷へ。感動。

篠原美也子さんを知って2年。昨年に続いて2度目のワンマン。昨年、大人になってまだこんなに感動できることがあったのかと思ったが、今年も最高に感動させてもらいました。しかも最前列で。
様々な色、そした多角度からのあざやかな光、そのなかに浮かび上がる艶っぽい美也子さん。時おり「叫び」にも近い声を張り上げ歌うその姿は、かっこよく、美しく、そしてそれと同時にせつなさを感じた。

なぜせつないか。篠原美也子さんの歌は目の前にある「現実」を、あまりにも素直にt直視し歌った歌が多いからだと思う。彼女の真骨頂がここにある。
 世の中、夢や希望ををあきらめないで、まけないでと叫ぶ歌は多い。だが実際、大多数の人間は叫んだところで、夢や希望は叶う訳ではない。叫びもせず日々を過ごしている人間も多くいる。
 美也子さんはそうした現実を赤裸々に歌う。だからこそ、夢や希望を心のなかに「秘めた」ままにし、あるいは忘れたふりをして生きている、大多数の人の心にせつなく響くのだ。いや響くだけましか。「世間一般」の人たちはそんな歌には耳をふさいでしまっているから。

でも美也子さんの歌はせつなく、つらいだけじゃない。それは、そんな現実を認めた上で、それでも何とか……ということを歌ってくれているからだ。

「選ぼうとしなければもっとずっと人生はたやすい 望んだりしなければきっとずっと人生はやさしい 思っているよりもずっとずっと人生は短い 遅すぎるかも知れない だけど顔を上げて」(秒針のビート)

「この街で 何ひとつやり直せるわけじゃないとみんな知ってる 変われない 変わらない この街で それでもなけなしの笑顔を浮かべ前進していく」(30'S biue)

「折れてしまえば楽になるのにと優しい声が心を揺らす お前のせいで面倒になると呆れた声が背中に突き刺さる 午前零時の新宿ステーションつめたい風になんだか泣ける 金も名誉も力も無いから信じるものも守れやしないんだ」(冬の夜)

「わかっている わかっている わかり過ぎる程わかっている でも今日も日々に追われ だから人間ていとおしいもの 小さな花とあきらめるな 何も出来ないと決めつけるな たとえどんなわずかなことも 誇りに出来る力を持て あんたはまだ若いなどと 卑怯な逃げ方をするな 時代を変えて行くものがあるとすれば それはきっと名も無い青春達」

ばーっと思いつく歌詞を並べてみた。おいら今26。今年は27になる。そろそろ先を見据えた行動をしなくちゃいけない歳だ。でも何も出来ていない。だから美也子さんの歌がこころに痛く染みるのだ。

ライブが終わり会場を出て渋谷の街をぼんやりいろいろ考えながら歩いていた。この街で、この空間で、そしておいらが生きている時間の流れのなかで、おいらはどのような道を進んで行けるのだろうか。

ライブが終わった後にいろいろと考えさせてくれるミューッジシャンてそんなにいない。




2004年04月17日(土) いざ、という時

いざという時、意外と人間はもろく弱いもの。そうなった時にその人の真価が問われるのだと思う。

いろいろなピンチをおいら自身、今までくぐり抜けてきたつもりでも、いざ、マイナスが目の前にどーんとやってくるとかなりあたふたしてしまう。さーどうやって乗り切るか。と、言ってもその切り抜けは所詮人まかせなのだが。

3人解放、とりあえずはよかった。しかし酒場に跋扈する「自己責任」の声。今年の流行語大賞は「自己責任」だったりして。テレビや新聞の報道を真正面から受け取らず、酒場の人間が色々な視点で物事を見るのはいいことだと思うが、テレビや新聞が酒場やネットの視点で物事を語るのはどうかと思う。報道の一番の原点は本質を探り、それを分析し伝えることなのではないだろうか。

おーっと、こういうところにいろいろなことを書くのも「自己責任」だな。



2004年04月13日(火) 3人、未だ解放されず

時間は淡々と過ぎて行く……。とにかく「3人」の無事を祈るのみ。でも……なんかスッキリとしないものもある。わが国、日本が抱えてきたいろいろな「ゆがみ」が一気に噴出した気がする。

 朝起きて仕事して酒呑んで酔っ払って寝てそして朝起きて……休みの日にはライブに行ったり、芝居みたり、潜りに行ったり。そうそう先週末は土日ともライブ。土曜日は孤高のベーシスト、タマキ氏のライブ。初めての四谷ゲートシィー、ちょっと緊張気味だったのかな? タマキ氏。日曜は鈴木彩子さんのライブ。今回はアコーディオンとちょっくらボサノバ風のギター。バリバリロックな彩子さんだけど、こんな風にやっても、意外とあってしまう。う〜ん音楽って不思議だ。

 と、こんな日常を送れるのもなんだかんだ言ってもこの国が平和だからだ。おいらたちは平和な国の平和な時間の中に身を置いて物事を見て話して、生きているのだ。だがこの平和な日常もちょっとしたことがきっかけでガラガラと音を立てて崩れてしまう。仕事で良く乗る東京メトロ日比谷線。この電車にサリンがばらまかれ、多くの犠牲者を出したのはほんの数年前のことだ。あの時、「危険だから」という理由で東京の各駅から消えたのが「ゴミ箱」だ。今、あの時と同じように東京のあちらこちらから「危ない」という理由でゴミ箱が消えている。あの時と同じような惨劇が、もうすぐ東京で起きようとしているのか? もしその場においらが居合わせたら。もしその場においらの親しい人がいて、惨劇に巻き込まれたとしたら。

 僕らが感じている平和な時間というのは、意外ともろく簡単に崩れて行くものなのかも知れない。

 不幸なことにこの地球上には、日本に住む僕らと同じレベルで平和を感じ、日々をすごしている人々は、僕らが想像している以上に少ないと思う。イラクに住む人たちは、バグダット、サマーワ、ファルージャ、みんな今、戦乱の中で暮している。

 そうした現状を対岸の火事、遠く中東の出来事だと思って、見過ごしているのは簡単なことだ。だがそれでいいわけがない。見て見ぬ振りをすることによって、対岸の火が飛んできて、わが国に流れる平和な時間に、亀裂を生じさせることになるかも知れない。いや、直接的な形ではないにしろ、わが国が第二次大戦後50年、見て見ぬ振りをしてきたほころびが、この国のあちらこちらに出てきている気がする。今の日本の平和な時間を、今と同じように維持しようと思うのなら、おいらたち日本人は、もうそろそろ見て見ぬ振りを辞めなくてはならないと思う。
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 イラクで日本人3人が何者かに拘束された。

 イラクに渡り3人を、軽はずみな行為をした人だと非難するのは簡単だ。だからと言って3人を見殺しにしていいのか。ネット上で暴れているバカどもは別にして、外務省の役人や一般マスコミの紙上で、「見殺し」とまでは言ってないまでも、そういう風に受け取れる論調が跋扈しているのが非常に気になる。というよりはっきり言って不愉快だ。確かに「自己責任」というのはありますよ。でも「退避勧告の出ている国に勝ってに行ったのだから」って言い方はないでしょう。外務省の出している海外安全情報をみたら「ここは安全です」なんて書いてあるとこらはほとんどない。なんらかの注意事項が、ほとんどの国に載っている。それぞれの国にみんなそれぞれの理由があって行くわけだから、そこで何かトラブルに巻き込まれたら、政府が全力を持って対処にあたらなくちゃ。そもそも何かあったら、みんなで心配し、みんなで手助けするっていうのは、わが国日本の、日本人が持っている美徳の一つじゃないですか。それを日本人が持っている幼稚性だと揶揄する人もいるけれど、そうじゃない、美徳ですよ。

郡山総一郎さんはフリーカメラマンとして現地に赴いた。大手マスコミの会社員が隣国からレポートを送っているなかで、彼はあえて現地に潜り込みリポートを届けようとしていたのだ。危険な行動だけれども、その危険を彼みたいな人たちが冒してくれているからこそ、何のフィルターも通してない、現地の悲惨な現状が、我々の目に飛び込んでくるのだ。

高遠菜穂子さんは一人のボランティアとして、街中で途方に暮れる子供たちを助けるためにイラクに飛んだ。数発のミサイルが飛んできたからと言って、宿営地に引きこもる自衛隊員よりよっぽど勇敢で、よっぽどイラクに貢献していると思う。

今井紀明さんも現地に赴き、自分の感性で何かを感じ、それを表現しようと思いイラクに向かった。何も考えずにただ生きてるだけのヤツが多いなかで、そういう心意気を持つっていうのは立派じゃないですか。

アメリカの起こした戦争はおかしいと思うし、その尻馬に乗っかって自衛隊を派遣した小泉内閣もおかしいと思う。これが大前提。だからと言ってわが国が、イラク問題に何も関わらなくていいかと言えばそうじゃないし、即時自衛隊を撤退せよなんて、非現実的な論調に乗っかる気にはなれないし、その方策が正しいとも思わない。望むのは国が精一杯の努力で、この問題の解決に当たって欲しいということだ。出所のはっきりしないFAX1枚で、一国の政府が振り回されるなんて可笑しいでしょう。日本の政治力、外交力ってそんなに無力なモノだったんですか? それとも、意図的に振り回している誰かがいるんですか?

気になるのが、今彼らの周りにいる人たちだ。家族が悲痛な叫び声を上げるのは良くわかる。なんか短い間にいろいろお膳立てされすぎてませんか? それにあのあたりからイロイロ情報が出てくるのも気になる。必要なのは情報公開ではなく情報統制ですよ。国内の誘拐事件の時、各マスコミが「被害者の安全を第一に考え」報道を控えるじゃないですか。「ナオコはいつくるの」と子供が言ったと新聞が報道していたけど、その情報はどこら出てきたんですか? ちょっとネットサーフィンするといろいろなことが出てくる。でそれらを見てくるとなんか1本線がつながる気がするんですが……。

昨日BBCのニュースを見ていたら、BBCも日本人拘束をトップニュースで伝えていた。各国人の拘束が相次ぐなか、そのなかでも日本人のニュースをトップで伝えるということは、それだけ、世界が今回のことを注目しているということだ。それは日本人の安否もさることながら、日本がどのような対処を、この事件で見せるのかということに注目しているのだと思う。日本人3人を救出することだけじゃない、進行中のイラク戦争に対し、日本が果たすべき役割を期待されているのではないだろうか。そのことが結局は3人の救出にもつながると思うのだ。

 このうだうだ日記は今日の夕方一回アップしたのだけど、一回消して書き直した。う〜んでもまだ、書きたいことを書ききれていない。今、おいらが目にしているのは新聞・テレビを通して、得ている情報だ。その情報から思うのは、3人が無事帰ってくるのを祈るということである。



2004年04月10日(土) 最悪の4月スタート

風邪はひくし、二日酔いだし……

4月になったと同時に風邪をひいた。何でこの時期に。この風邪たち悪くてめずらしく寝込んでしまいました。ちょうど運悪く飲み屋のコンペにもいけず……あー最悪だ。で、やっと昨日あたりになって調子よくなってきて、で、久々に飲み屋に行ったら今度は……今日まるまる1日、完璧に死んでおりました。あー最悪の4月。なんかいやな予感。


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