Land of Riches


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 2024年11月16日(土)   風になって駆けつけて 

刀ミュ音曲祭現地参陣2戦目は我が県、千葉の幕張メッセ。いつも当地グルメを
SNSでネタにしている(実際に食べにも行っている)明石国行役の仲田さんが
何を投稿するか困るぐらい、知られた名産の乏しい土地でもあります。

しかも今回の会場は客席のあるイベントホール(刀ステ七周年感謝祭の会場)ではなく、
展示用のホール9〜11。段差のないオールフラットなのは予測できました。
昔、アニメ花丸のイベントで複数ホールを縦にぶち抜いたスタイルだったことがあり、
その時はほぼモニターを見て終わった記憶があったため、今回も覚悟はしていました。
(花火をバンバン使うのですが、これがなければ会場の選択肢は増えるのかな…?)

3ホールのうち、駅に一番近い11は物販と待機場所に使われ、公演は2ホールを横にぶち抜き。
お手洗いの数が動員に対して全く足りておらず、SNSで公共施設等で済ませることが
呼びかけられる有様。近隣の商業施設も長蛇の列で迷惑かけまくりでした。
私は先日の落ち葉拾いボランティアでメッセと逆側にも商業施設があるのを
把握できたので、そちらで食事とお手洗いを並ばずに済ませられました。

2ホールの間には支柱が合り、その陰に当たる座席はステージが見えないのに
一般席として販売されたようで、SNSには怨嗟の声が渦巻いていました。
51列目と大きな数字(ほぼ機材席)が割と早い先行なのに出てきて落ち込んでましたが、
花道からは20列もなく、最後の挨拶さえお高い花道囲い席は後姿を見るという
意味不明なくらい花道やサブステージを多用するステージングで私は助かりました。
1部はオペラグラス未使用でもまあまあ見えましたし。2部はそこそこ使いましたけど。
現地の良いところはずっと長谷部だけを追っていられるところですから!

とはいえストレスを感じなかったわけではありません。3〜4列前に男性が連続していて、
小狐丸と長谷部が睨み合う「獣」でちょうどその位置にふたりが立ったため、
前列の人が首をずらして見るのを更にずらして見る傍迷惑な仕草をせざるを
得ませんでした。それでも見づらくて「獣」だけはやや諦め感ありました。

会場で見ても最初から最後まで長谷部はとてもセンターに立つ頻度が高かったのですが、
0番が斜め方向だったのにも救われたと言えますね。それが真正面だったら…。

あとは1部衣装が黒いからかもしれませんが、照明が強すぎて。福井でも逆光の
背中(主にサブステージ)をよく見ましたけど、今回はせっかく私のブロックへ来て
SNSで頻出の「ここにも俺が好きな人間がいるなあ」と満足げに笑う長谷部の
笑顔が見事なまでに逆光で。目を焼かれました。この直前、私の内側斜め前にいた
『長谷部 指ハートして』といううちわを持ったお嬢さんに長谷部が指を差して
狙い撃ちしたのには震えました。世間一般では埋もれ席と呼ばれそうな場所にいた
自分推しのうちわをちゃんと視認して、キャラぶれしない程度のファンサもできるのかと。
ここで伸ばされた“るいべ”のまっすぐな右腕が、この日一番記憶に刻まれた姿です。

すえひろがりから、いや私がたまアリの400レベルで真横に来た清光(流司さんas)に
驚かされた真剣乱舞祭2018から、不適切な会場のデメリットをキャストが端まで
走ってファンサービスすることで穴埋めしようとする刀ミュの方針がかなり苦手です。
この夜も木原さんがかなりのスピードで端の方へ走っていく背中を何度か見ました。
(曲の最後にはメインステージで歌うため急いで戻る構成になっているシーンも多々)
私のブロックはかなりの数の男士が前の通路を通ってくれて、恵まれてました。

見づらい会場だと承知でチケットを取ったのは、山姥切国広を演じる加藤大悟さんの
歌を生で聴いてみたかったから。ソロ曲「黄昏のララバイ」を学生感の強い
パーカーチックな装束で力強く歌い上げるのを聴き、やはり上手い…と感嘆しきりでした。
いつか長谷部と、木原さんとデュエットしてほしいと思いながら聴いたのです。

音曲祭の会替わりデュエットは妖艶な「Yellow Sac Spider」と甘やかラブソングの
「ナミダドロップ」が会場によって替わります。私が現地やライビュで見たのは
全てナミダドロップ。幕張がナミダドロップなのも、長谷部が残念ながらYSSではなく
ナミダドロップ担当チームに配されたのも、愛知のマチネで長谷部が髭切と
デュエットしたのも知っていました。この日は最終公演である山姥切国広が
担当するのは自明でしたので、誰と組むのかと思っていたら…白いフードの彼と
逆側の花道入口に現れたのはふわふわジャボを身に着けた長谷部でした。
そう、まさか、もう、長谷部と山姥切国広のデュエットが聴けたのです!

加藤さんの歌声はたとえるなら食べ応えのある肉料理、対する木原さんの歌声は
繊細な砂糖細工。系統が違いすぎるんですけど、そこは加藤さんが合わせてくれたのか、
見事なハモリを耳にすることができました。春先に聴いたLHIを彷彿とさせるレベル。
ナミダドロップはもともと江おんすてーじzeppツアーで豊前と松井が歌った曲ですが
(この組み合わせだからべたなアイドルソングみたいなノリなんですね)
本家を超えるレベルのハモリだという感想だと見かけて、とても嬉しかったです。
あまりに嬉しすぎて帰り道に木原さんへ気持ち悪いreplyを送ってしまいました。

相変わらず2部最初のパライソ曲だけ物凄く苦手なんですけど(当人たちの歌唱や
演技に問題あるわけではなく私のトラウマが刺激されてしまうだけ)
花影の振り返りはしみじみと浸ることができましたし、繰り返して鑑賞することで
ある意味で由緒正しい楽しみ方ができるようになってきているのかもと感じました。
実は私、花影1部を一度も映像で見返してないのですが、そろそろ見ても良いかもしれません。

あと2部は武装した長谷部の肩パーツが光で煌めくのを何度も見られました。
これは素材の違う刀ステでは見られませんので、刀ミュだからこその歓びですね。
後頭部のすっとした丸みもゲーム画面から飛び出してきたかのように美しく感じられました。
いや、煌めきが見られたからって強すぎる照明を許す気にはなれませんけれども。

とても幸せな時間が過ごせて、満たされた記憶ができて、ただ濁りも間違いなくあって。
誰もが幸せになれる大型イベントなど存在しないと理屈は分かっているんですけど、
恵まれた身である私でさえこう思うのですから、12000円超えの料金で苦しみしかなかった
(前述の長谷部ファンの隣にいた山姥切国広ファンの女性は背が低かったので
ほとんど見えなかったと推測され、フルフラット会場に彼が配置されがちな
現状を非常に気の毒だと感じました)方の辛さはどれ程だったのだろうかと思います。

2024.11.24 wrote


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